一人っ子ならではのわがまま感もあるっちゃあるが、保育園のお友達を決して悪く言わず「〇〇ちゃんはまだ4歳なのにお箸が使えるんだよ。」「〇〇は鉄棒がめっちゃうまいんだよ。」とリスペクトできる点に重きを置いて平和なかかわり方ができているようで、割と安心して過ごすことができています。
「ちょこっと」と「ちょぴっと」が入り混ざって「ちょこぴっこ」という造語を発したら父母にばかウケしたもんだから、それ以降何か少しつまみ食いしたいような時は「ねぇえ~?それさぁ~ちょこぴっこだけちょうだいよぉ」と上目遣いで言えば大体の希望が通るというようなこともあざとく覚えるようになりました。
一つ難があるとすれば、何か褒められるたびに「まぁ、ゆっちゃんはもう5歳だからね。」と根拠薄弱に年齢で全てを片付けようとするところでしょうか。この発想があらゆるところに転用されており、スーパーで買い物などをしている時でも、私が「んー、今日ご飯めんどいなぁ、お惣菜買うかぁ。」などと呟くと「もぉ~母ちゃん32歳でしょお?がんばってよ~!」とたちまち大きな声で言われてしまいます。なぜ唐突に年齢を開示されなあかんねんまったく。娘の感覚では3歳はまだいろいろできない、4歳はけっこうできる、5歳はなんだってできる、位のざっくりとした理解なので、32歳などというのはもう、その気になれば空だって飛べるし海だって割れるはずだとでも思っているようです。まったく、こっちは30を超えたところで相変わらず面倒なことは面倒で苦手なもんは苦手なまんまだと、大人は一生懸命大人らしく振舞っていたんだな、と実感して嘆息しておるところだというのに。
そんなこんなで、5歳の娘と楽しく過ごしておるのですが、土日は相変わらず一人で娘を見ることが割と多く、これ、『ワンオペ』って子供が何歳までの育児を指す概念なんかなぁと最近疑問に思いました。というのも、もはや5歳ともなると、そこまで無茶を言わないし(そうでない子ももちろんいるだろうが)、遅いながらもご飯も進んで食べる。トイレに付き添う必要も無くなったし、行ける施設もかなり増えた。なんせ言葉が通じる。これはでかい。泣くにしたってなんで泣いているか分かるから解決がしやすいし、こっちの言い分も分かってくれる。昼寝の必要も無くなってきたし、一人で集中して遊ぶことも増えた。もう、もはやこれは、THEワンオペのしんどさってやつをいつの間にか乗り越えているのだろうか、という気がしないでもない。まぁ一人だからね、それが大きいだろうけど。
しかし、それでもやはりしんどさを感じる時は少なからずあるもので、これが一般的な感覚なのか私の性質なのかは判断がつかないが、娘と遊びに行くにあたって、私は「デジャヴ感」を覚えると異常にしんどさを感じてしまうのです。5歳と過ごす一日はデジャブの連続です。まずそもそも、めっちゃくちゃ同じこと言います。ほんまに頭を抱えて「わかった!もう!わかったから…!!!やめてくれぇぇぇ!!」て洋画の中で拷問を受けている人ばりのリアクションをとってしまったことさえあります。同じこと言われ続けるのって、なんであんなに辛いんかなぁ?別に嫌な言葉とかでもないのになぁ。「もうすぐ着く?」とか「目玉~の学校は~。げへへへへ。」とか、悪意のないものなのに。それでもしつこくしつこく言われると尋常でないストレスを感じてしまいます。やっぱり一回一回「答えるための思考」が働いてるんやろうなぁ。相手の一方的なタイミングで、一方的な働きかけで思考を占領されるからイラつく、という感じな気がする。
それに加えて、遊ぶ場所がたまたま二日連続同じ場所になってしまった時などは、あれ?私、昨日という日をもう一度生きてないか?と錯覚することがあります。一人テネットです。同じ場所に行ってるんだから、昨日はやらなかった遊びをすりゃあいいのに、大体娘はほぼ同じ流れで遊びを進めていきます。遊技場で最も長く時間を割く遊びが、「ボールプールに顔以外全部埋まって、こっちを睨んでくるやつ」です。初めてやった時は、そりゃあ、おもしろかったよ。顔出しパネルのように顔だけがきれいに表面に出ていて、カオナシのような無気力な顔をつくってきたり、目をぱっちり開けてみたり。げらげら笑うと娘は味をしめて、何度も何度もボールプールに埋まろうとするようになりました。私も足などにボールをかけてアシストします。そしてまたカオナシのような無気力顔をつくってこちらを見てきますが、既に、私はこれをかれこれ80回くらいは優に見ていますので、今となってはもう、こっちこそカオナシ顔になってしまうわけです。
自分の感受性を高めていれば、どんな一日にだって味わい深い一時があるはず、同じように感じられても、まったく同じ日は一度としてなく、娘のささいな発言や小さな成長に喜びを感じられればいいのだ、いつもそう考えています。
それはそうとして!!!
それはそうとしてなんよなぁ!!!
私はこのデジャヴ感を薄くするためにとにかく体を動かしてあらゆる遊び場を開拓しています。『北関東公園図鑑』でも執筆したろうかという勢いです。本当に世の中には素晴らしい公園が多々あり、動物園併設されてたり、城?ていう滑り台があったり、ゴーカート運営してくれていたり。まじで感謝しています。魅力的な公園づくりに貢献してくださった全ての方に祈りを捧げます。娘はすくすく育っています。長い滑り台も安全な設計のおかげで楽しく滑れるようになりました。今後とも、よろしくお願いいたします。何卒。
今、これを打っていると、娘がしゃくれながら「おう、がんばってんねぇ」とおっさんみたいなことを言ってきたので、思わず吹き出してしまいました。これは…また一つのデジャヴを生み出してしまった予感がします。
日本中の遊び場に、美しい世界に、連れていってあげたいなぁ。
一緒に行こうなぁ。あ、でも遠くに出かける時も、「もうすぐ着く?」は3回までで!!
かほ
書きたいこと書いていく場所
0コメント